2008年度のお年賀に頂きました、KITAさんの「3部作」です。
さらりとした筆使いなのに、漂う危険な色香。それも、ルパンと次元の熱い相棒同士の絆を感じさせるイラストに、思わず一目ぼれで全て掲載させて頂きました。
「・・・・・気をつけろその女・・・・・」
(by「ルパン嵐」)
昔、兄を殺した男を3年間探し続けた次元。
しかしその男はルパンの久しぶりに再会した旧友でもあった。
瀕死の重傷を負いつつも、次元はルパンに彼が敵であることを告げる。
ここでKITAさんは次元に銃を持たせてるのですが、そんな身体になりながらも、いざという時にはルパンを敵の女から救おうという次元の気力が見て取れます。次元の帽子にポッカリと開いた拳銃の爪跡は、旧友も思い出も一瞬に吹き飛ばしてしまう犯罪社会に生きるルパンの心の空洞(虚しさ)の象徴であるのかもしれません。
倒れる次元、飛び立つ鳥のような不二子、半身振り返るルパン。原作初期にはこういう一コマで一瞬の動きを幾重にも感じさせるシーンが多くあります。そういう独特の「動き」を表現できるアニメーター、大塚康生さん等が参加された旧ルパンは、そういう意味でも原作にとって良い出会いであったに違いありません。
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