ファースト・シリーズ「魔術師と呼ばれた男」のトレス、模写アレンジ。
次元とルパンのキッチン・シーン。
「ララランラン♪」
と実に楽しそうに朝食作るルパンとは対照的に
「朝飯は女がつくるもの」
と意外や亭主関白な次元。
アニメのルパンは原作と違って、愛する女にサービス精神旺盛。
特に料理がお好きらしい。
一方の次元はルパンが不二子に尽くしたがる姿が気に喰わないとみえる。
ファースト前半の演出として大隈さんは
「次元とルパンという気持ち悪いくらい良いコンビがいて
そこに女が気を持たせながら絡んでくる」
という世界にしたかったそうだ。
男二人の平和な生活を乱す女の出現に次元は不愉快になってしまう。
次元が料理づくりに文句言うのはそういう嫉妬心もあるんだろうな。
ところでルパンの蛸嫌いはアニメ・オリジナル設定で、新でも
「ルパン対新撰組」(第71話)
「復讐はルパンにまかせろ」(第84話)
などに引き継がれてる。
(71話の方は嫌いな蛸が「巨大」とあって相乗の恐怖がありそうだ)
これは当時からルパンの人間らしい弱点として人気が高かったのだけどこれが
「マイアミ銀行襲撃記念日」(第143話)
では丸っきり平気になってしまって、個人的にはとても残念だった。
あの話自体は好きなんだけど。
でも、天下無敵の怖いもの知らずのルパンが蛸に怯えて逃げ回る、って可愛いじゃあーーりませんか(^^)
ここのシーンで注目したいのは、次元が普通に立って調理してるのではなく、テーブルに座ってだらしなくしてるということ。
ルパンもそうですが、ファーストの二人は長いすに寝そべってたり、酒を飲むときでもテーブルに足を投げ出してたり、
とにかく何か一つやるにしても、普通に収まってるのは稀。
意図的にだらしなくお行儀悪く演出されてます。
こういう普段の何気ないポーズからキャラの性格が滲み出てるって、
キャラの人間性・生活感をより自然に、リアルに感じさせます。
この絵は最初背景をきっちり描いてたのですが、
それだと肝心の二人と蛸が目立たないのでシンプルな60年代風にアレンジしてみました。
蛸も本編ではグレイですが、イカにも見えるのでちょっとピンクに。
次元は本当はここでルパンに蛸の調理の仕方を尋ねてるのですが、こうしてみると
次元がナイフでルパンを脅して無理やり食べさせようとしてるようにも見えたので(笑)
勢いでこう言わせてみました。
06/2/19
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